ある日の夕方、小学二年生の息子が、算数の宿題を前にして途方に暮れていた。息子は小さな声で言った。「ママ、これ意味わからないんだけど。どうやって解くの?」と。彼の目の前には、学校から配られたドリルが開かれており、そこには一風変わった文章題が記されていた。
「ガムは75円です。ガムはクッキーより40円安いです。チョコレートは何円ですか?」という問題が載っているが、よく読むとチョコレートの価格に関する手掛かりはどこにもない。息子は当然混乱してしまい、助けを求めてきたのだ。
息子の母親、ハンドルネーム「柑橘系生卵」さんは、息子の困惑を見て苦笑した。これは明らかに、問題文が何かしらのミスを含んでいるに違いないと思いながらも、どこかおかしな問題に興味を持った彼女は、問題の画像をTwitterに投稿した。
投稿にはすぐに反響があり、多くのフォロワーやネットユーザーがこの奇妙な問題に対して様々な反応を示した。多くの人々が、この問題の矛盾点を指摘したり、「チョコレートはおまけですか?」といったユーモラスなコメントを寄せたりした。
一部のユーザーは、「お菓子だけに『おかしな』問題」という洒落を利かせたコメントを書き込み、多くのリツイートと「いいね」が集まった。大人たちがこの不思議な問題に対して共感し、息子の「意味が分からない」という反応が至極当然であると感じたのだ。
翌日、学校では算数の先生がこのドリルの問題について言及し、問題の誤りを認めた。そして、クラスの生徒たちに謝罪し、新しいドリルが配られることになった。息子は自分が間違っていなかったことを知り、少しだけ自信を取り戻した様子だった。
「柑橘系生卵」さんは、帰宅した息子に対して、「ドリルの問題を作った人も人間だから、間違いを犯すことはあるんだよ」と説明した。すると、息子は驚いた表情でこう言った。「でもママ、ドリルってコンピューターで作ってるんじゃないの!?字がめっちゃきれいだし、人間が書いてるとは思わなかった!」
息子のこの言葉に、「柑橘系生卵」さんは思わず笑ってしまった。彼は、学校で使うドリルがすべて手書きで作られていると思い込んでいたのだ。この可愛らしい勘違いに、母親は微笑みながらも、息子の成長を感じた。
このエピソードがTwitterで広まると、さらに多くの人々がこの話に興味を持ち、コメントを残した。「子供らしい素直な発想が可愛い」「子供にとっても良い学びになったね」という声が多く寄せられた。
あるユーザーはこう書いていた。「お子さんが考える力をつける良い機会でしたね。こういった経験が、将来の柔軟な思考につながるのではないでしょうか。」
また別のユーザーは、「実際にこういう問題に出会ったら、子供にとっては大きな疑問だろうね。でも、この体験が彼にとってはきっと大事な学びになるはず!」といったコメントを寄せた。
この経験を通して、息子は一つの重要な教訓を学んだ。それは、すべての物事に対して疑問を持ち、自分の頭で考えることの重要性である。彼はチョコレートの値段を知ることはできなかったが、問題の内容を疑い、自分で考えることの大切さを体験することができた。
さらに、彼は「完璧なものなんてない」ということを知った。ドリルや問題集が人間の手で作られている限り、ミスはつきものだということを理解し、物事を受け入れる力も少しずつ育まれていくのだろう。